親知らずが痛む原因とは?抜歯が必要なケースと注意点
- 2026年8月25日
- 一般歯科
口の中の奥に痛みや腫れが現れると、食事や会話に影響することがあります。症状が数日で落ち着くこともありますが、痛みがなくなったからといって口の中の状態が改善しているとは限りません。
親知らずは、生え方によって周囲の歯ぐきに炎症を起こしたり、手前の奥歯に負担をかけたりすることがあります。一方で、問題なく生えている場合は、必ずしも抜歯が必要ではありません。ここでは、親知らずが痛む原因や起こりやすい症状、抜歯を検討するケースについて解説します。
親知らずとは
親知らずは、永久歯の中で最も奥に生える歯です。正式には第三大臼歯といい、歯科では智歯とも呼ばれます。上下左右に1本ずつ存在することがありますが、生まれつき親知らずがない方や、数本だけ生える方もいます。
一般的には10代後半から20代頃に生え始めます。口の中に見えていなくても、歯ぐきや顎の骨の中に埋まっている場合があるため、親知らずの有無や生えている方向はエックス線検査で確認します。
親知らずが問題を起こす原因
親知らずは永久歯の中で最後に生えるため、顎に十分な空間が残っていないことがあります。生える場所が足りないと、斜めや横向きになったり、歯ぐきの中に埋まったままになったりします。
また、親知らずは口の最も奥にあるため、歯ブラシが届きにくい場所です。歯と歯ぐきの間に食べ物や歯垢がたまると細菌が増え、炎症やむし歯を引き起こします。親知らずだけでなく、手前の奥歯にも影響が及ぶことがあります。
親知らずにみられる症状
親知らずの周囲に炎症が起こると、歯ぐきの痛みや腫れが現れます。噛んだときや飲み込んだときに痛むほか、口臭、膿、口の中の不快な味などを感じる場合もあります。
炎症が広がると、頬が腫れたり、口を開きにくくなったりすることがあります。発熱や飲み込みにくさを伴う場合もあるため、強い腫れや痛みがあるときは早めに歯科医院を受診することが大切です。
親知らずを放置するリスク
親知らずによる痛みはいったん落ち着いたあとに再び現れることがあります。斜めに生えている状態や、歯ブラシが届きにくい環境が変わらなければ、同じ場所に汚れがたまり、炎症を繰り返しやすいためです。
横向きや斜めに生えた親知らずが手前の歯に接している場合、その間にむし歯や歯周病が起こることもあります。さらに、骨の中に埋まっている親知らずの周囲に嚢胞ができ、顎の骨や隣の歯へ影響するケースもあります。痛みがない場合でも、定期的に状態を確認することが必要です。
親知らずを抜いたほうがよいケース
親知らずの周囲で痛みや腫れを繰り返している場合は、抜歯が検討されます。親知らずにむし歯がある場合や、食べ物がつまる場合、歯ブラシが届かず清潔な状態を保ちにくい場合も抜歯を提案されることがあります。
手前の奥歯にむし歯や歯周病を引き起こしている場合や、親知らずの周囲に嚢胞が見つかった場合も治療が必要です。抜歯するかどうかは、痛みの有無だけではなく、歯の向きや埋まっている深さ、周囲の歯や神経との位置関係を確認して判断します。
親知らずを残せるケース
親知らずがまっすぐ生え、上下の歯がきちんと噛み合っている場合は、抜かずに残せることがあります。歯ブラシが届き、むし歯や歯周病がなく、周囲の歯にも悪い影響が出ていないことが目安です。
顎の骨の中に完全に埋まっている親知らずも、痛みや病変がなければ経過を見ることがあります。ただし、将来的に状態が変化する可能性はあります。残す場合も定期検診を受け、必要に応じて画像検査で位置や周囲の状態を確認します。
親知らずの検査と抜歯
診察では、親知らずがどの方向に生えているか、歯ぐきに腫れがないか、手前の歯にむし歯や歯周病がないかを確認します。エックス線検査では、歯根の形や埋まっている深さ、顎の骨や神経との位置関係を調べます。より詳しい確認が必要な場合は歯科用CTを使用します。
まっすぐ生えている親知らずは、局所麻酔を行ったうえで抜歯します。横向きに埋まっている場合は、歯ぐきを切開し、歯を分割して少しずつ取り出すことがあります。歯根が神経に近い場合や、深い位置に埋まっている場合は、口腔外科を紹介されることもあります。
抜歯後の注意点
抜歯後は、数日ほど痛みや腫れが続くことがあります。傷口には血のかたまりができ、骨を守りながら少しずつ治っていきます。強いうがいを繰り返したり舌や指で傷口を触ったりすると血のかたまりが外れて治りが遅くなるため注意が必要です。
抜歯当日は、激しい運動や飲酒、長時間の入浴を控え、処方された薬を指示どおりに服用します。数日後に痛みが強くなった場合や、出血が止まらない場合、腫れや発熱が続く場合は歯科医院へ相談してください。

